令和2年「ネットで大公開」(3)

 

令和2年10月5日(月曜日)

「ネットで大公開」(3)



織田信長公より賜る閻魔像には詳細な縁起が付属しています。



昭和女子大学教授関口静雄先生によりこの縁起の論文が出されました。





これによると、平清盛のころ閻魔法王から自作像を授けられた慈心坊尊恵は伊勢参宮の後に伊賀上野に留まり閻魔像を安置礼拝して亡くなった。





数百年の後、織田信長が伊賀でこの像を拝見し天正7年(1579)に貞安上人に授けたとあります。





この伊賀上野長田に天台宗の常住寺というお寺があり本尊は閻魔像です。



この閻魔像は勝念寺の閻魔像と同じ伝承を持った「冥途蘇生記」が伝わります。



慈心坊尊恵の物語を持ち、平家物語第六段「慈心坊」には無い「閻魔が松材にて真影を自刻」することなど一致します。



本来「冥途蘇生記」は慈心坊尊恵を中心とした摂津の清澄寺そして有馬の温泉寺の物語です。



摂津こ国から遠く離れた関わりのないと思われる伊賀上野で、閻魔像の大きさや松材で造られていることなど勝念寺の伝承と常住寺の伝承が一致します。





勝念寺の閻魔像と常住寺の閻魔像が関係ないとは思えません。












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